深々と凍えるようなある日
それは始まったんだ
口から吐いた白い息と一緒に
小さな板から溢れ出した情報が
僕たちの日常を壊していった
それは遠い場所の出来事
だけど他人のふりなんてしていられない
明日はもう僕たちが
同じような目に遭うかも知れないんだ
底の知れない恐ろしいものが
ひたひたと冷たい空気の中で忍び寄る
どうしたらいい
どうしたらいい
どうすればいいのか分からなくて
できたのはかじかんだ指で画面を滑らせるだけ
「戦争反対」と声を上げる人々
その一分一秒の間に失われていく命
僕には何もできない
何もできない
何もできない
どうしようもない
叫びながら走り出したい気分
でも本当は、一歩だって動くことができないんだ