7月8日のあさイチで、女性の生理に関する情報が取り上げられたようですが、その中で出てきた「月経カップ」の用途にTwitterで疑問、批判が噴出していました。
朝っぱらから「月経カップ」がトレンドに上がっていて、何かあったのかな~と思って見たら…
このページに書かれている情報の分には、問題はなさそうです。
(ピルに関してはお医者さんですら理解がないところが未だにあるので、もっと周知していかなければならない問題だと思いますが…)
ただ、放送中はこれ以外に大問題になる発言があったようです。
「月経カップが災害時にも役に立つ」みたいな内容だったようですが…
これは知識のない人がいった無責任な発言としか思えません!
最悪命に関わることなので、こうした発言はきちんと裏を取ってから放送して欲しいものです…生放送なら余計にです。
事前に問題がないか、きちんと専門家の方に確認して欲しいところ。
※今回の記事は生々しい部分もありますが、生理に対して知識がなく(知識を得る機会がなく)女性に対して心ない言動や対処をしてしまう男性(時には女性も含む)も散見されるため、性別に関係なく様々な方に読んで欲しいと思っています。
月経カップ、何が問題なの?
月経カップというのは、先進的な国で開発された生理用品で、直接体内に入れて経血を受け止めるという役割を果たしてくれるようですね。
この器具が体に合う女性には、他の生理用品よりも快適に過ごせるようになったという人もいます。
医療用シリコンで作られており、硬さなども選べるとのこと。
ただし体の中に入れて使うものだけに、大きく分けて2つの問題があります。
問題1:使用者の体に合うかどうか(使用者が許容できるかどうか)
月経カップ!!
— ゆい@1人目妊活中 (@kentsdr2) July 8, 2019
持ってるけど色々面倒臭い&膣に合わないやつ買っちゃって中でうまく広がらないのであんまり使わない
生理中にどうしてもお風呂入りたい時に、お風呂の間だけ使ったりしてる
月経カップ…無理無理…タンポンですら紐切れたらどうしようって不安になるしお腹ゆるくなる体質だからナプキンじゃないと私は駄目だな。洗浄用のビデすら入れるの戸惑うし…あと布ナプキンもいいって聞くし痒いから気にはなったけど衛生的に無理…ってなった記憶
— sena (@IS_az_0) July 8, 2019
月経カップ使い始めてから生理中楽になったんだけども馴れるまでが大変だからガンガンにオススメはできない。
— 丸亀戸 沙怒子(まるきど さど子) (@fukudaikoku) July 8, 2019
正しく装着できるまで練習が必要だし取り出すときは手が血みどろになるし衛生管理は自己責任だし(煮沸消毒が必要)。
それに、体内に異物を入れるわけですから体に合わない人もいるでしょう。
月経カップは正しく入れられなかったり、量が多いと漏れます(;´∀`)
— 琥珀ぬこ☆介護福祉士 (@noanyo) July 4, 2019
慣れないと難しいですね。
経産婦なら大丈夫でしょうが、未成年の子には抵抗あると思います。
あと、外出先で中身を廃棄するとき、流せるおしり拭きや洗う用の水をペットボトルで用意しないとなので大変ですね(;´∀`)
自分の内臓に何か突っ込むのが怖い人はいて当然だし、理由があって使いにくいと感じる人も体質的に合わない人もいるからタンポンも月経カップも使えばいいじゃんなんて雑な勧め方をするもんじゃねえよ
— 胡瓜は神の恵み・レテ (@polianthes_) July 8, 2019
やっぱり人の体は千差万別なので、フィットする・しないの問題はあるようです。
ぴったり合う方だったら数時間経血が外に流れ出なくて済んで楽だという反面、合わないと漏れたり決壊したりして、着けてる意味ないじゃんという感じですね。
そしてどうしてもあるのが、体内に異物を入れる(しかも自分でやらなければならない)という抵抗感、そして異物を入れている感覚が嫌とか、具合が悪くなってしまう人もいるということ。
(これはタンポンでもよく聞きますね)
私は働いていた頃の多い日はどうしても量がすごいのでタンポンを使っていましたが、慣れないとやっぱりキツイものがあるんじゃないかなと思います。
あと、経血カップって女性が手に持っている写真を見た限りでもどう見ても大きいですから…
タンポン経験者の私でも「こんなの入るの?着けられるの?」という感じです。
例え柔らかい素材だとしても…ちょっとこれは怖いなと思いますね。
もうひとつ避けられないのが、着脱時の手の汚れと、カップに溜まった経血を直接みなければならないこと。
生理の時の血は体液などで薄まってはいますが、それでも真っ赤(またはちょっと赤黒い)なのには変わりありません。
血を見るのがキツイ方には、かなり精神的にもダメージがあるでしょうね…
現状の製品は、精神的にも肉体的にもクリアできる人でないと、使えないな~と感じます。
逆に合えば経済的にもお財布に優しいし、エコでもあるんでしょうが…
問題2:清潔にできる環境でないと使えない
そうか…月経カップが海外で広まってて日本じゃなかなか広まらないのはトイレの違いもあるのかも🤔
— Ralamin@(´・J・) (@stavkxuqr5a) July 8, 2019
海外のトイレってビデが別にあるもんね(公衆トイレにはあんまりないけど)
日本の所謂ウォシュレットは、局部洗うのには確かにボタンひとつで楽だけど、手や月経カップは洗えんし…🤔 pic.twitter.com/N7Lkdxf1td
あさイチで 月経カップ を扱ったからトレンドに上がっているのか。使ったことのない人か、想像力に乏しい人しかいなかったのだな。
— kotonoha (@makisssss) July 8, 2019
・取り出すときに手が汚れる。タンポンのヒモレベルではない
・洗って戻す必要がある。個室にビデがある海外のトイレは良いけれど、日本では多目的トイレが必要 続く
・清潔な水が必要なので、災害に強いかと言われると微妙。
— kotonoha (@makisssss) July 8, 2019
・使い捨てではないので途上国で利用拡大させようとしたことは事実。結果は未確認。
・上手にセットできるようになるには訓練と慣れが必要。
という背景を知らずに扱っていませんか。
年単位で使えるので経済的。かもしれないですがね。
着脱には手が汚れますし、経血を捨ててから洗って再使用するためにこうした(日本とは違う様式の)ビデが必要になってくるんですね。
自宅などであれば洗面所で…というのも可能かも知れませんが、外出先ではそうもいきません。
もし外出している時に必要に迫られた場合は、多目的トイレを探さないとまず無理なんですねぇ…
また、煮沸消毒の必要もあるということで災害時、特に物資や水の限られた状況の中では衛生的な使用ができず、不衛生な状態では病気に掛かったり死亡する危険性があります。
以前、タンポンを度を越して長い時間着けていた女の子が亡くなったというニュースがありましたが、これは月経カップでもあり得る事態なんですね。
10代女性、修学旅行中にタンポンの長時間使用が原因で死亡
https://www.buzzfeed.com/jp/carolinekee/teen-died-toxic-shock-syndrome-tampons-1
この記事に月経カップについても記載されていました。
衛生的な環境に不安のある災害時には、とても使えないでしょう。
誤った情報で細菌に感染したり、命に関わることのないよう充分注意しなければなりません。
日本では月経カップはあまり広まらない?
個人の心身に合わないとか日本のトイレ事情もありますが、どれだけよい製品でも日本では経血カップはそんなに広まらないのかな~、と思うことについてはもうひとつ考え付くことがあるんですよね。
経血カップの使用に際して詳しいツイートをされていたkotonohaさんは、こんなこともツイートされていました。
30年前の日本の生理用品はとても優秀で、海外ホームステイのおみやげに勧められたのを覚えている。月経カップが日本で流行らないのは、ナプやタンポンが良いから不満が少ないという理由も大きいと思う。
— kotonoha (@makisssss) July 8, 2019
日本のタンポンはアプリケーター付きが普通ですからね、指で押し込むのとはわけが違う。
確かに日本製の生理用品は質がいいようですし、私が初めてナプキンを使った頃よりも今の方が更に性能としてもいいものになっているように感じます(個人の体感としてですが)。
また、海外製の生理用品はあまり質が良くないので、こうした月経カップなど海外の環境に合わせたものが開発され、広まったのではという話をされている方もおられました。
「これはいいものだから、便利だから」というだけで推していくだけでなく、環境などの背景や、実際に日本で使用するには何が足りないかなども考慮に入れていく必要があるのではないでしょうか?
あとは…一部の布ナプ教みたいな、宗教染みた感じで推してくる人が出なければいいな~と思ってます(汗)
布ナプキンが合って使ってる人はそれはそれでいいんですが…