3月24日、「みほとせ」こと「三百年の子守唄」の再演の千秋楽講演が終わりました。
今回は公演のチケットがご用意されず部隊を直接観に行くことは叶わなかったのとキャス変もあって、情報を一切耳に入れないまま地元の映画館でのライブビューイングに臨みました。
始まるまでは色々と不安があったのですが、さすが刀ミュ。
とてもよかった…終わった直後は語彙力が消滅して簡単な言葉しか呟けないくらい…
キャスト変更の不安
みほとせの初演は当時の刀ミュの中ではキャストさん力量が一気に上がって、完成度や周囲の評価も高まった印象があったので、再演もまた素晴らしい舞台になるのだろうなという確証はありました。
でも、ひとつだけ心配事がありました。
大倶利伽羅のキャストさんが変わったこと。
みほとせの再演が報じられた時は、また彼らの姿が見られるんだと思うよりも先に、ああ、やっぱりキャス変したんだなという気持ちが強くて複雑でした。
(やっぱりとなった件はここでは語りませんが、発表前までの私としてはもし続投となっても複雑だし交代になっても複雑だし…という、どっちに転んでも苦悩する状況だったんですね)
刀ミュを手掛けている方々の人選は間違いない!というくらい信頼を置いているのですが、それでもやっぱりキャス変となると前のキャストさんと比べられちゃうじゃないですか。
堀川君の時も、あの時は役者さんのスケジュールなどの都合もあったのでしょうしし方ないのですが、新しいキャストさんもすごくよかったのに比べられたり、前のキャストさんの方がよかったと言う人もいて悲しかったので、またそんな思いをしてしまうのかな…とか
むしろ自分が、新しい大倶利伽羅をそういう人みたいに受け入れられなかったらどうしようとも思っていて、怖かったんですよ。
(舞台でキャス変ってそんなに珍しいことじゃないし、むしろ刀ミュは交代少ない方なので、この人のこのキャラが見られるという安心感が逆に出来てしまうのかな…)
蓋を開けたら、吹っ飛んだ
そんな訳で、シネコンの入場時間が始まって席に着き、開演するまでも内心不安なまま始まっちゃうんだ…と思っていたのですが、いざ幕が上がるとそんなの吹っ飛んでいました。
というか牧島輝さん、キービジュアルで見た時よりも輪を掛けて大倶利伽羅そのもので、なにこの人めっちゃからちゃんやん…っていうくらいの完成度だったので、もうそこからは安心して見ていられたと言いますか…
戦う姿もすごく格好いいし、歌ったらう、歌うめぇ…ってなるし、本当にどうやってこんなぴったりはまる人を連れてくるんだろうと…(笑)
いや、今や若手俳優さんの登竜門になっていて、ひとつの役のオーディションに何十人、場合によっては3桁集まるという話は聞いてはいたんですが。
そんな沢山の候補の中からね、衣装とかメイクも普通の日本人の人間とは違うキャラクターに上手くはまる人を見つけ出すって、すごいことですよね…
いや、だって幕末天狼伝のはっち(蜂須賀虎徹)の時なんて、あの金ぴかの鎧が似合うギリシャの彫像並みの男性を一体どこから連れてきたんだ…と思ったら元ウルトラマンだったというね。
(蜂須賀役の高橋健介さんはウルトラマンXをやっていたのです)
千秋楽に堂々たる姿を見せてくれた牧島さんですが、始めの方の公演で舞台近くで観ていた方が全ての公演が終わった後「足が震えていたことがあった」と教えてくださって、本当にプレッシャーが大きかったのだろうなと…
前任の方も、当時これ以上似合う人いないでしょというくらいのはまり役だったので、本当に重たいものがあったでしょうね。
それでも50公演以上をしっかりと演じきった、他のキャストさんたちと駆け抜けてくれたんだなと思うと、本当感無量というか有り難いというか…もっといい言葉を言いたいのに出てこないという状態です。
だけどあれだけ牧島さんの大倶利伽羅という存在感を打ち出して来たのだから、もう何も心配ないなと思えました。
今後の出演は不明ですが、多分今年もらぶフェスあると思うのでその時出てくれたらいいなぁ…
改めて、第一部の感想
大筋は初演と同じではありますが、歌や各場面で掛かる曲に新しいものが増えましたし、舞台装置も手の込んだものになっていましたね。
今回の階段状の舞台装置は、木のやぐらとか砦みたいなイメージかな?
人間たちの戦のシーンが多く、砦攻めなどの演出時にも上手く使われていた印象があります。
あと、村正さんが階段の裏に隠れてちょこちょこ出たり入ったりしている場面は面白かった(笑)
衣装も阿津賀志山ほどあ、変わった!とは感じなかったものの、細々としたところが変わっているような…一新されたのかな?
歴史上人物の衣装も変わってましたしね。
百姓時代の吾兵の服がよりみすぼらしい感じになっていたのが、逆にリアル…(笑)
あと、家康の今わの際に現れる百姓姿の信康にもちゃんと経年で老いた感じにしてあったのもよかったです。
あそこは人によっては信康が本当に生き延びていたのか、家康の死に際の願望だったのかと解釈が分かれていたようなので…
姿もしっかり年を取らせたことで、やっぱりあの時こと切れてはいなかったんだ!というのが強調されたなと。
台本も大きくは変わっていないのですが、細部やキャラクターの解釈(演じ方)が初演と結構変わっていて、印象も大分違うなと感じる部分もありました。
阿津賀志山異聞の時と同じように、全く同じでなく「今回はこうしよう」みたいな意識が役者さんからも裏方の方からも感じられたように思います。
ライビュだとスポットの当たっているキャラにカメラが寄っていることも多いので、画面の外で主に村正さんが何をしているのか気になる(笑)
会場の人は笑ってるのに、何に笑っているのかわからないんですよね…
アップで細かい演技が見られるところはいいんだけれど、そういう部分が残念。
やっぱり一度は会場で観たかったです。
お席をご用意されなかったので、仕方ないんですが…
ネルケさん、公式サイトの会員システム改善してくれないかな…意見を送っている人もいるみたいですが、難しいのかな…
ズルいことしてる人を減らすだけで、少しは本当に行きたい人たちが観に行けるようになると思うんですけどね。
印象的だった場面
アンケートでも印象に残った場面とか項目にありますが、いっぱいありすぎて書ききれないんですよね。
面白いシーンも悲しいシーンも沢山あって。
今回のライビュでひとつピックアップするとしたら、丸根砦の戦いの後石切丸が家康から赤ん坊の信康を預けられて舞台にひとりになり、子守唄を歌い出す直前の表情。
赤ん坊を抱えて、愕然とショックを受けたような、迷いと決意の入り混じりみたいなものを感じたところがよかったなぁと思いました。
あの時、石切丸さんは沢山の人々が戦で死んでいくということを、そのさ中で思い知った後で、幼い信康の温かさを感じながら「自分はいつかこの子を殺すことになるんだ」と実感してしまったんだろうなと。
期せず死んでしまった服部半蔵に成り代わると自分で決めた時から、そんなの分かりきっていた筈なのに、当時はまだ完全には理解しきれていなかったんでしょうね。
ここの演技もあって、自分を斬ってくれをいう信康を斬ろうとしても出来なかったという部分が更に生えるんですよ。
彼はあんまり人の近くにいたから、入れ込みすぎちゃったのかも知れないですね。
(石切丸さんが信康を斬れないと分かった時、段上から村正さんが代わりを果たそうと刀を抜いて来ようとする部分が追加されていたのもよかったなぁ)
話は戻って、あのすごい表情の後で穏やかな子守唄を歌い出すのがもう…
今回は立ち位置とキャラクターによって、刀寄りか人寄りかがはっきりしている感じがしました。
にっかりさんは、赤ん坊を助けたのが切欠で人に興味を持ちつつも刀のままみたいな印象が強かったです。
それによって、入れ込みすぎている石切丸さんに警告して引き戻そうという風に見えるところもあって、初演と大分解釈が変わりそうでした。
あと「一緒に笑ってあげることなら出来る」の前に大声で笑い出したところも、あんまり人間的じゃなかった。
そういうのがあったので、Twitterで「モノが人のふりをしている」というような解釈をしている方を見掛けて、なるほどなぁと思いました。
からちゃんは始めは刀だけど、石切丸さんに怒られたり人と関わっていくうちにどんどん人寄りになっていったんだろうなぁと。
第二部の感想
予想はしていたけど、全部完全新曲~~~。
アップテンポで元気な感じの歌が多かったですね。
メインを歌っている人の後ろでなんか色々面白いことやってたり、ダンサーさんとの絡みもノリがよくて面白かったです。
初演の時の曲も好きだったので、ちょっと聞きたかったなぁと思うのですが。
あの衣装のデザイナーさんに誉をポンしたい。
第一形態のコート、みんな似合ってるけど物吉君のがマストだな~と思いました。
第二形態がスーツ系で格好よかった…
蜻蛉切さんが普段と違ってめっちゃ着込んでるのがとてもいい…
あとからちゃんは赤シャツに緩めた黒ネクタイが似合いすぎていてやばかったです(もう語彙力が…)
この状態のネクタイやリボンタイで予測はつきますけど、太鼓隊パート(情報入れなかったので曲名も知らなかったという)で外すじゃないですか。
ライビュだと、それぞれネクタイ外すところがあんまり映ってなくて残念だったな~。
(男性の格好いい・セクシーな仕草で人気があるらしい…私も好きです)
二部は毎回体感数分で終わってしまうので、もう終わっちゃうの~ってなってしまいます…
千秋楽なので長めの挨拶がありましたが、なにやら石切丸さんのお手紙とかでもしやキャス変?と動揺した方もいたとか。
いや~、刀ミュの方針的によっぽどじゃないとキャス変はないと思ってるんですが、だって公演終わった直後だしね。
今は会場を押さえるのも大変だし、次の公演のスケジュールが決まった時に既存のキャストさんがスケジュールが合うかも分からないじゃないですか。
条件が整わないと、運営側が出て欲しいと思っても出られない、逆もまた然りで。
だから、やっぱり役者さん側も一期一会な思いがあるんじゃないかなと思うんですよ。
長い公演が終わってしまって寂しいし、またいつ彼らを見られるかと不安もあるでしょう。
私もそうですし。
でも、以前には三日月さんの人もキャス変するのでは、と不安な声が聞かれていましたが、無事にここまでやってきてくれてますしね。
再び同じ役での元気な姿を見られるように、祈りつつ活躍を応援したいですね。
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