ゲーム等の話は別のブログを立ち上げてしようと思っていたのですが、分けてしまうと上手くコンスタントに投稿できないので結局こちらに戻ってきました。
難しいですね…
さて、気を取り直しまして。
グラブル5周年のイベント「000」も後編を終え、様々な感慨もありつつ少し感情を整理したいなと思い、この記事を書いています。
全体の感想は別に書くかも知れませんが、ひとまずここでは「空はどうして蒼いのか」から続く三部作のキーキャラ、サンダルフォンについて語ります。
※もう大体の方はクリアしていると思いますが、思いっきりネタバレなので未見の方でネタバレは見たくない場合、クリアしてからご覧ください。
~失楽園・サンダルフォンをどうしても許せなかった
私はこの三部作、去年の失楽園直前の「空はどうして蒼いのか」の復刻から始めました。
はっきりいって、その時のサンダルフォンの印象が最悪で…
恐らく3周年のリアルタイムでやっていた人から比べると、その最悪の印象を引きずったまま「失楽園」をやることになりました。
彼の境遇やその時の事情は理解できるけれど、やっぱりやられたことが許せなくて。
それでも艇に乗せることは許容できたのは、ひとえにルリアの彼に対する言動のお陰でした。
この辺りは「失楽園」の段に回すとして、ひとまずなぜ私がこんなにサンダルフォンに嫌悪に近い感情を持ってしまっていたのかを綴ります。
どうしてそんなに許せなかったのか
「どうして空は~」では世界の滅亡を目論み、色々と酷いことをしてきたサンダルフォンですが、そこまではまだ他のイベントの悪役と大差ない(特に嫌いにもならない)印象だったのですが、最後の最後でそれが大暴落しました。
観念して主人公に握手を求めたサンダルフォンが、それに応じた主人公を崖から空の底へ向けて突き落とすという、あのシーンで。
あのせいで「このキャラも色々事情があったんだよなぁ…」というところから「このド腐れ野郎があぁぁぁ!!」ってくらいまで変わってしまったのです。
思えば私にとって主人公というのは、自分の分身というより(基本は喋らないけど)「グランというひとりの愛着を持ったキャラクター」だったのだろうなと思います。
時々出てくる選択肢で、真っ直ぐで自信家で、年の割には泰然としているところがある…という性格を感じていたのもありますし、ゲームスタートからずっと一緒に走ってきた、苦楽を共にしてきたいわば相棒みたいな存在だったのです。
それをね、後で助かるだろうとは分かっていても、卑劣な方法で殺しに掛かってきたサンダルフォンをめちゃくちゃ嫌悪してしまったのも、無理からぬことだったのだろうな…と。
そして「失楽園」にて
「失楽園」の導入で、サンダルフォンを収監した繭の前でルシフェルが殺されてしまった時もやっぱりサンダルフォンに対して「こいつがアホなことしなければ…」っていう気持ちになってしまいました。
ルシフェルはサンダルフォンがグレてしまったのは自分のせいだと思っていたのかも知れないけど、彼は全然悪くないと思うんですよね。
(まあ「000」でそれがよりはっきり分かるというか、策略に嵌められてしまった感じだから…)
でも2000年経って、パンデモニウムの封印の隙間から出てきたサンダルフォンがやったことは彼の意思だったからなぁ。
例え昔の誤解を引きずっていたのだとしても。
そんなこんながあったので、サンダルフォンが仲間になった時は、微妙な気持ちでした。
でも、繭の中で何もかも諦めているような彼を前に、ルリアが言ったことが染みたよ…なんでこんなにいい子なの?
ルリアも彼が主人公にしたことは許せないって言ってくれて、それでも諦めて欲しくなくて、自分と重ねている部分もあって…というのを聞いていたら、彼女がそう言うならもう仕方ないなって思えたんですよね。
完全には許せないけど、事態を打開するには共闘するしかない状況でしたし。
なので、周りのプレイヤーさんが沸けば沸くほど、なんでこんなに人気あるんだろう…と逆に疎ましく思ってしまうばかりで、彼を好きになれないことも悩みの種になっていました。
失楽園よりもちょっと前にあった「ごめんなさいとありがとう」のコウの存在があったから余計に嫌だったのだろうと思います。
話のスケールは違いますが、「空は~」「失楽園」と少し似た流れの筋があって、サンダルフォンの立ち位置にいるのがエルーンの少年・コウなんですよ。
まだ子供と言われる年頃なのに、改心して事件が解決した後は敵ボスが残したという他の災いの元を探すため、主人公一行と別れて旅立ちます。
艇には彼の親戚のお姉さんみたいな子たちもいて、目的は一緒。
一緒に行こうと誘うのですが…
…いかん、また「サンちゃんに爪の垢を煎じて飲ませてやりたい…」という感覚が…。
この殊勝な態度が記憶に新しいせいもあってか、表面上ヒネたことばかり言っているサンダルフォンが余計にヤ~な感じに見えてしまったのもあるんでしょうね。
むしろコウは子供なのに一人旅でいいの?とおばちゃん心配です。早く合流して安心させて欲しいよ…
とはいえ、レベルは80にまで上げましたし(光は強いキャラがひしめき合っているのでレギュラー入りにはなりませんでしたが)
召喚石は回復用に2個凸してました。
000開始前・気持ちが変わらなかったらどうしよう
「失楽園」から1年近く経つと、流石に当時ほどの強い感情は薄れてきます。
パーティーに入れている訳でもないですしね。召喚石は使っていたけど。
でも、5周年の記念スキンになるキャラの人気投票でサンダルフォンが男性キャラ1位になった時、やっぱりあんまりいい気はしませんでした。
なんでこんなに人気があるのか理解できないという、マイノリティの苦しみみたいなものも抱えていました。
失楽園の時にどうも、それまでとは違う層が沢山流入してきたような気はしていて、それまで人気だった他のキャラ(私も好きだ)が押し下げられてしまったという、面白くない感覚があったのも確かです。
それでも、そういうのをあまり口に出すのはよくないと思っていたので、黙っていました。
黙ってモヤモヤしていました。
そして近付いてきた5周年。
ゲーム内にも予告が出て、楽しみなのか憂鬱なのか、私は混ぜこぜな気持ちでいました。
これまで1年半以上はグラブルをやってきて、ストーリーを作っている方々のことは信じています。
きっと物語の中で、私は今度こそサンダルフォンを許す切欠を掴めるかも知れないとも思っていました。
でももし、このイベントを追えても許せないままだったらどうしよう?
やっぱり、自分の周りの多くの人たちが好きな、持て囃しているキャラを受け入れられないまま据わりの悪い思いをしていくのだろうか?
不安を抱えながらイベント開始の日を迎えました。
壁を崩してくれたのは「相棒」だった
「000」では、例の件を悔いるような言葉もあってストーリーの中のサンダルフォンは意外とすんなり受け入れられました。
前編は割とベリアルがメインに据えられていたので、適度によくない方へ目が行ってしまうのを遮ってくれたのもあったかも知れません。
私だって「本当はこういう人物なんだ」と分かってはいたので、まあそうなるだろうなという展開。
サンダルフォンの中にあったのは、とにかく失楽園でルシフェルとした約束を果たすことだけだったんだよね。
その後のことは何も考えていなかったし、役目を果たした時に自分が終わるかもしれないということを願わなくもなかった。
でもやっぱり彼も、主人公たちと関わってしまって、騎空艇に乗った時から変わり始めていたんだよね。
種族も寿命も違うけれど、次第に仲間だと思えるようになってきていたのかな。
グラブルの主人公には、身近な人のどうにもならない運命を覆してしまうような力があることを感じていた(その最たるものがビィとルリアかなと)ので、彼もその作用を受けたのでしょう。
それを認められていなかったのは、プレイヤーの私だけだったのかも知れない。
超パワーインフレでみんなポコパンされていく中、あのちっちゃい体でルシファーに立ち向かっていくビィの言葉を聞いていて…「ああ、そうだな。そうだよな」と思いました。
サンダルフォンが悩んだり思いつめたりしながら頑張っているのは、確かに分かっていた。
分かっていたけど、私は過去の自分の感情を手放せなかっただけなのだ。
でもその、怒りや嫌悪などで出来た硬い壁を、ルリアが解してビィが壊してくれた。
旅が始まってから主人公とずっと一緒だった二人に救われた思いでした。
私が遺恨を捨てたのと時を同じくして、サンダルフォンも大切なことに気付いたのでなんかもうこの辺りからめっちゃ燃え展開でしたね。
ラスボスも結構いいバランスで、とてもよかったです(小並感)
エンディングのあの安寧空間(仮)でやっと、お互いのかつての気持ちが理解できた親子の別れ的なものを見た時は、素直によかったねぇ…と思えました。
同時にサンちゃんが生きている限りはもう再会はないだろうに、いってきますといってらっしゃいで別れる光景の寂しさよ…
でも、これで彼の長い反抗期(2000年)が終わって巣立っていけたのかなと思うとね…
色々と胸に迫るものがありますね。
サンちゃんの屈託のない笑顔が見られるとは思わなかった。
(その後のエンディング中やイベントトップでも穏やかな顔が見られるし…)
1年前から艇にはいたけれど、このイベントを経てやっとちゃんと仲間になったんだなぁという感覚です。
もしかしたら000を終えても彼のことが許せない、嫌いだという人もいるかも知れない。
それはそれで仕方がないと思う。
やってしまったことがことだけにね。
そういう方には納得がいかないかも知れないけれど、私はこのお話で長い冬から抜けたような気がしました。
私も一度嫌いになったらもうダメ!完全シャットアウト!
みたいになってしまうことも多いから、複雑な思いはまだちょっとだけ残ってはいますが…
それでも素敵な物語でした。
中身の詰まったイベントを作り上げてくださったグラブル制作陣に感謝です。